サッカーが日常だった幼少時代
「常に楽しんでサッカーをやりたい」−彼を語る上でこの言葉は欠かせない。
サッカーをこよなく愛し、それを常に楽しむことで、自分の存在意義を再確認する。
北村隆二−サッカーの盛んな神奈川県で生まれた彼にとって、サッカーのある生活は「日常」であった。
北村には姉と兄がいる。5つ上の姉、2つ上の兄は共にサッカーをやっており、サッカーは北村少年にとって兄弟のコミュニケーションのツールであった。幼少の頃からサッカーを通じて自分を表現し、お互いの意思を確かめ合うことで、家族や周りとの絆を深めていった。サッカーのある生活は彼にとってはごく「当たり前」のことであった。
小学校に入学すると、北村少年は当然のようにサッカークラブに入った。入ったのはジュニアユース界では名門のヴェルディジュニアユース。初めは恵まれた環境、良質な指導の元、彼はサッカーの楽しさを噛み締めながら、着実にサッカー選手としての礎を築いていった。