Pick up! 選手の足跡[vol.01]北村隆二北村選手の写真

北村選手の写真

サッカーが日常だった幼少時代

「常に楽しんでサッカーをやりたい」

−彼を語る上でこの言葉は欠かせない。
サッカーをこよなく愛し、それを常に楽しむことで、自分の存在意義を再確認する。

北村隆二−サッカーの盛んな神奈川県で生まれた彼にとって、サッカーのある生活は「日常」であった。

北村には姉と兄がいる。5つ上の姉、2つ上の兄は共にサッカーをやっており、サッカーは北村少年にとって兄弟のコミュニケーションのツールであった。幼少の頃からサッカーを通じて自分を表現し、お互いの意思を確かめ合うことで、家族や周りとの絆を深めていった。サッカーのある生活は彼にとってはごく「当たり前」のことであった。

小学校に入学すると、北村少年は当然のようにサッカークラブに入った。入ったのはジュニアユース界では名門のヴェルディジュニアユース。初めは恵まれた環境、良質な指導の元、彼はサッカーの楽しさを噛み締めながら、着実にサッカー選手としての礎を築いていった。

北村を捨てた「義務と化したサッカー」

しかし、月日は流れ、彼が中学生になる頃には、そこに北村少年の望むサッカーはなくなっていた。

「周りからプロを目指せ、プロならこうだと言われ続けて、それがだんだん嫌になってきた」

彼にとってサッカーはあくまで「楽しむもの」であり、それが周りに押し付けられた義務となってしまい、次第に彼からボールに触れる「喜び」を奪っていった。

求めるサッカーを失った北村少年は、中学2年生の時ヴェルディジュニアユースを辞め、サッカーを離れた生活を送ることとなった。しかし、サッカーを愛していた北村は週1回のペースながらも、学校の部活動には顔を出しボールを蹴り続けた。

徐々にサッカーが日常の生活から離れ、サッカーが単なる「趣味」になりつつあった彼を再び「日常」に引き戻してくれたのは、週1回程度しか部活に参加しない彼を常に温かく迎え入れてくれていた仲間だった。