アルビレックス新潟から学ぶもの

Jリーグの理念を最も具現化で来ている地域が新潟だ。ここに本拠地を置くのがアルビレックス新潟だ。ホームスタジアムのビックスワンには、毎試合万人もの観衆が集まり、町の至る所にアルビレックスのグッズが置いてある。新潟県民にとってアルビレックスは自分達の誇りであり、いつも彼らの生活空間に存在するものなのだ。
新潟はもともと『サッカー不毛の地』と呼ばれていた。そこになぜ、こんなにも人々に支持され愛されるサッカークラブが出来たのか?それは新潟が『サッカー不毛の地』だったのではなく、『スポーツ文化が無かった場所』だったのだ。つまり新潟には県民が全員が一致団結して応援するスポーツクラブがなく、誰もが気軽にスポーツについて語り合い、共にスポーツを楽しめる環境がなかったのだ。ゆえに人々の中にあった郷土を愛する気持ちと、スポーツを愛する気持ちをなかなか全面に出すことが出来なかったのだ。しかし、アルビレックス新潟というサッカーチームが出来てきてから、徐々に人々の気持ちが表に出てくるようになり、クラブ側の努力も実り、地域の人々はクラブを通して一気に活気付いた。そしてクラブは一気に新潟の象徴として爆発的な地域のパワーを示す媒体となったのだ。
しかも、アルビレックスはサッカーだけのクラブではない。バスケットボールのチームを抱えており、今プロバスケットボールリーグの『bjリーグ』にも参加が決まっている。そのほかにも、ゲートボール大会を主催として定期的に開くなど、サッカー以外でも地域活性化に貢献している。
新潟のほかにも、FC東京と東京ヴェルディはバレーボールチームを持ち、J2ではモンテディオ山形が駅伝チームを、湘南ベルマーレはトライアスロンチームとソフトボールチームを運営している。

つまり、まずサッカークラブとして市町村・地域に愛され、そしてそこから地域の人々がさまざまなスポーツを見るだけでなく、実際参加することによって、地域のスポーツ文化が浸透し、豊かな地域作り、活気ある町作りが実現されるのだ。
FC岐阜はまさにその役割を果すべく存在している。『Jリーグ百年構想』を掲げ、地域と共に歩むべき方向へ、今進もうとしている。やがてクラブが『地域の象徴』となるように…。

アルビレックス新潟ホームページ

高木選手の写真