『Jリーグ百年構想』とFC岐阜

地域発展に欠かせないコンテンツとして

みなさんは『Jリーグ百年構想』というものをご存知だろうか。
これはJリーグの基本理念である構想であるが、実はサッカーに対するだけの理念ではないのだ。『全国各地どこにいってもいろんなスポーツが楽しめる環境作り』—これこそがこの百年構想の根幹にあるものだ。
『スポーツで、もっと、幸せな国へ』
つまりサッカーという観点だけでなく、あくまでスポーツという媒体を通して、『まち』全体の活性化を図るのが目的であり、まずはその具体的なモデルをサッカーという媒体を持って示すということなのだ。
サッカーの世界ではよく本拠地を『ホーム』と言うが、これはJの各クラブが本拠地として定めた特定の市町村・地域を『ホームタウン』と称し、そこで地域社会と共にクラブが発展していけるように、『地域との共生』をモットーに活動しているからである。
現にJリーグ規約にも、『地域社会と一体になったクラブつくり(地域貢献活動を含む)を行い、サッカーをはじめとするスポーツの普及および振興に努めなければならない』と明文化されている。
これまで大企業が丸抱えをして運営していた『企業型クラブ』とは異なり、企業はスポンサーという形でチームの資金援助をするだけで、あとはスポーツクラブとしての運営母体が地域全体とパートナーシップを組んでチームを運営、サポートしていく。これがJリーグの理念である『地域密着型クラブ』の形なのである。
FC岐阜もそのJの理念を具現化すべく、NPO法人であるスティックルバックスポーツクラブを立ち上げ、サッカーだけでなく他のスポーツにも力を入れることによって、地域に根ざしたスポーツクラブとなるべく活動を開始した。これは、地域の人々が分け隔てなくスポーツを楽しめる環境作りの第一歩を踏み出したと言っていい。

『スポーツ文化』は地域発展のために欠かせないコンテンツの一つである。『スポーツ文化の豊かさ』は、地域に住む人々の『心の豊かさ』に直結する。そしてその『象徴』としてサッカーがある。これこそ地域の人達の誇りであり、郷土愛の象徴となるものである。

森山選手の写真