2006年のベストゲームのひとつである岡山戦。
FC岐阜は決勝大会の優勝候補として他よりも勝(まさ)っていただろう。
その最強FC岐阜が、TDKに敗れてしまった明くる日の試合。
一発勝負。どんな強いチームでも負けてしまうことはある。
みなさんにとってこの敗戦は予想外だったのだろうか。
むしろ、監督・森山選手が心配するような
「葬式のようだった」というチームの雰囲気が
予想外だったのではないだろうか。
まだ2試合あり、まだ充分、道はつながっている状況で、
もう終わったかのような雰囲気だったのである。
「JFL昇格」のプレッシャーがどれほどのものか
ということを実感させられた思いである。
選手は決して万全の精神状態で試合に入っていなかった。
100%の力でフィールドに入っていってほしかったが、
やはり難しかったのか。FC岐阜は間違いなく2006年の苦境を迎えていた。
その試合に2-0で勝利。そのまま第三戦も勝利し、4連勝で昇格となった。
この試合、2ゴールを放った片桐選手は素晴らしい活躍で
勝利に貢献。全選手の気迫あふれる頑張りが勝利を導いたのだが、
その試合を見た人たちはもう1人、
目立った選手がいると記憶に残っているだろう。
小峯選手。地域決勝全6試合にフル出場したタフガイは
精神的にもタフだ!
整列では2人が隣あわせ。緊迫感が滲み出ているが威風堂々としている。
気合い充分な試合の入り方だった。
「サッカーは楽しくなくては!」そんなメッセージを込めた
パフォーマンスを見せてくれる2人がこの試合で
活躍できたのは偶然ではないと思う。「みんなのために!」
サポーターの1人から聞いたのだが、
TDK戦の敗戦後、ファンの前に選手が挨拶しにきたとき、
ファンの温かい声援を受けて。ファンに応えるべく小峯選手は
小さくガッツポーズをしたそうだ。
そのガッツポーズには「絶対跳ね返してファンに昇格を!」という
強い気持ちが込められるファンとのコミュニケーション。
その結果がこの素晴らしい試合となっている。
応援してくださっているみなさんがあってのFC岐阜。
今後も太陽のような存在でFC岐阜を勝利に導いてほしい。